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タイ語三印法典

タイ語『三印法典』(Kotmai Tra Sam Duang)は、タイ国における1350-1805年の455年間に制定・公布された法令・布告で、現ラタナコーシン王朝ラーマ一世によって1805年に編纂された。本法典は、アユタヤ時代からのすべての社会・経済活動を網羅したタイ最古の成文法典である。京都大学東南アジア研究センター(現研究所の前身)では、この『三印法典』タマサート大学5冊本の計算機総辞用例索引『Computer Concordance of The Law of Three Seals』(5分冊, 3850頁, 239,576用例, タイ国Amarin Publications)を出版したが、すでに絶版となり入手不可能ことから、本研究では主導的立場にある本研究所にインターネットによる公開が国際的にも強く求められてきた。また、同様なデータベースは世界に存在しない。本データベースは、全文テキスト及びこれとリンクされた原本(一次資料)画像データベースを構築し、デジタルアーカイブとして保存すると共に、Webベースで広く国内外に公開することを目的とする。
  中世から近世に至るタイ国の政治権力と仏教の関係や社会生活、経済活動の研究、古代インド法典(紀元前2世紀から紀元2世紀)の影響、ヒンズー教や仏教伝播の研究に不可欠とされる史料である。また、サンスクリット語やパーリー語による記述が含まれ、言語研究にも重要な資料であることから、国際的にも第一級の史料と位置づけられている。本データベース化は、タイ国における社会・経済史のみならず、東洋史、東南アジア史の研究に極めて重要な意義を持つと同時に、貴重な情報資源を国内外に公開するもので、学術的価値は高い。

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